- ごぜん
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ごぜん【五善】(1)〔後漢の馬融が「論語(八佾)」につけた注釈より〕弓を射る時の五つのよい形。 体が和すること, 容儀のあること, 的に当たること, 雅頌にかなうこと, 舞うようにうつことをいう。
「~何れも逞く勢有て/太平記 12」
(2)〔仏〕 五戒をよく守ること。IIごぜん【午前】(1)夜半一二時から正午まで。(2)特に, 夜明けから正午までの時間。⇔ 午後IIIごぜん【御前】〔「おまえ」の漢字表記「御前」を音読みした語〕※一※ (名)(1)天皇や貴人の前。 また, 神仏の前。「~に伺候する」
(2)〔「御前駆」の略〕騎馬で貴人の先導をする者。「~どもの中に例見ゆる人などあり/蜻蛉(下)」
(3)貴人に対する敬称。 近世, 大名・旗本・大名の奥方に対する敬称。「~御寝なりて/今昔24」
※二※ (代)二人称。(1)女性に対し敬意を含めて用いる。「~たち, さはいたく笑ひ給ひてわび給ふなよ/宇治拾遺 14」
(2)近世, 大名・旗本, その奥方などを家臣が敬っていう語。「是ははしたない, ~の御いでなさるる儀ではござりませぬ/歌舞伎・毛抜」
※三※ (接尾)(1)神の名に付けて, 尊敬の意を表す。「かかる折節には竜王~ともこそかしづき申すべき/盛衰記 18」
(2)人の名などに付けて軽い尊敬や親愛の気持ちを表す。「小松三位中将殿の若君六代~/平家 12」
(3)白拍子(シラビヨウシ)の名に付ける敬称。IV「祇王~/平家 1」
ごぜん【御膳】(1)食事・飯を丁寧にいう語。 ごはん。(2)天皇や主君の食事のこと。 供御(クゴ)。(3)飲食物を表す語の上に付いて接頭語的に用いられ, それが最上等のものである意を表す。「~そば」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.